コンピュータ将棋について①
2013年4月25日 趣味先日行われた人間対コンピュータの将棋電王戦。結果は各所で伝えられているように三勝一敗一分けでコンピュータ側の勝利となり男性プロ棋士が歴史上初めてコンピュータに敗北を喫した。この結果を受けて自分なりにコンピュータ将棋についてまとめてみようかと思う。あまり将棋を知らない人でも分かるよう書くつもりなので少しでも興味がある方は読んで頂けると嬉しい。誰特だよとか言わないで。
第二回電王戦公式PV:http://www.nicovideo.jp/watch/1355512456
注意!!:以下の内容には私が昔得た知識や私見が多分に含まれています。嘘は書かいてないつもりですが全ての内容が最新かつ正確とは限りません。また今回は分かりやすさを重視して書くつもりなので各種定義や細かい点を省略しています。そのせいで正確さを欠いた表現になるところもありますがご容赦ください。
第一章:将棋とは
コンピュータ将棋を語る前にまず将棋とはどういうゲームかという事を少し説明します。そもそも将棋はゲームの分類上は「二人零和有限確定完全情報ゲーム」というものになります。小難しい定義は置いておき、大雑把にその特徴を挙げると、
・二人で対戦する
・偶然に左右されない
・各プレイヤーは今までの行動について全ての情報を得る事が出来る
この三点があります。ちなみにMTGなどのカードゲームは下の二点に於いて将棋とは異なりますね(ランダムに並んだ山札がある点、相手の手札が分からない点)。
要するに単純にお互いの力量のみで勝負するゲームだと思っていただければ間違いありません。他にも二人零和有限確定完全情報ゲームにはチェス、オセロ、囲碁等があります。ここで重要となってくるのが「互いの力量」のみで勝負する点です。ここだけ聞くと「そもそも人間がコンピュータに脳みその力比べで勝てるわけなくね」と思われる方もおられると思います。ところがこれまでの歴史を振り返るとコンピュータ将棋は人間には敵わなかったのです。それを踏まえて次はコンピュータ将棋の歴史について述べていきます。
第二章:コンピュータ将棋の歴史
コンピュータ将棋の歴史を語る上で欠かせないのが、コンピュータチェスです。1997年、IBMが開発したモンスターマシン「ディープ・ブルー」の前に当時のチェス世界チャンピョンであったカスパロフは敗北を喫します。多少ルールを知っている方には周知の事実かと思いますがチェスと将棋は、駒を動かして相手の王様を打ち取るという点に於いて非常に近いゲームだと言えます。
しかし、その当時のコンピュータ将棋のレベルはトッププロはおろかアマチュアクラスの域を出ていませんでした。その最たる理由は将棋とチェスの大きな違いである「取った駒は自分の持ち駒にする」というルールにありました。チェスでは相手から取った駒はそのままゲームから取り除かれますので、ゲーム終盤に行くほど盤面から駒が減っていき指す事のできる手の候補が限られていきます。この点はオセロも同様でゲーム終盤では駒を置く場所が限られていきます。こうなれば圧倒的計算能力を誇るコンピュータの独壇場となり、何十手先までも読み切って人間を圧倒する事が出来ます。一方で将棋は終盤になっても持ち駒があるせいで指し手を絞る事が出来ず、計算を間違えてしまうと言う事が頻発していました。人間であればこれまでの経験に基づき終盤でも最初からある程度の指し手の候補を絞ることが出来るのですが、コンピュータはなかなかそれが出来ませんでした。参考までに終盤に指すことの出来る手の種類の多さは囲碁>将棋>チェスとなっており、コンピュータ囲碁は未だプロに勝ったことはありません。話を将棋に戻します。
ただ、ソフトウェアは進歩せずともハードウェアは進歩しますので、ソフトウェアの開発をやめてもコンピュータ将棋は人間を超えると言われていました。そんな中ハードの進歩と共に革新的なコンピュータ将棋ソフトが現れます。それは2005年に保木邦仁氏によって公開された「Bonanza」です。このソフトが革新的と言われた理由は大きく以下の二点によります。
・全幅検索:【今までの将棋ソフトは、ある場面において自然と思われる指し手を検索して読みを入れていたが、Bonanzaでは全ての手をしらみつぶしに考えるという手法をとる。】コンピュータ将棋は終盤で候補手を絞る事が出来ないと前述しましたが、Bonanzaは無理候補手を絞ることはせずに全ての可能性をしらみつぶしに調べていき最適な手を探し出します。
・評価関数の自動生成:【実際の膨大な対局データからソフト自身で、各駒の価値ややその盤面での最適な考え方を作り上げる。】要するに人間側から手を加えるのではなく、過去の経験やプロの棋譜からソフト自身に勉強してもらって勝手に強くなってもらうと言う事です。
これらの考え方は開発者の保木氏が将棋に明るくなく、自力のプログラミングでソフトを強くする事が出来なかったために取られた手法で、結果的にこれらの方法がコンピュータ将棋界を席巻することになります。このBonanzaの思考ルーチンのソースプラグラムは2009年に公開されこれにより飛躍的にコンピュータ将棋は発展します。
第三章:プロ棋士とコンピュータ将棋・に続く(かどうかは気まぐれ)
今週末の予定(MTG)+最近驚いたこと(非MTG)
2012年9月18日 趣味今週もFNMには参加できないかも。いよいよ忙しくなってきた。
でも、週末にある千葉のGPT名古屋には行きますよー。
以下MTGには関係ない話。
国立国会図書館内の食堂のつけ麺が美味しくてびびった(500円)。
よく見るとこのつけ麺は月曜日は仕込の為販売していないとの事。気合入ってるなー。
国立国会図書館は日本から出版されたほぼすべての本と雑誌があり、私などは近くで用事があれば暇つぶしを兼ねて「ゲームぎゃざ」や「デュエリストジャパン」、「マジックデッキ100」などを読んでいる。
興味のある人は是非一度お試しあれ。
ちなみにラーメンは残念です。
※18才以上であれば入館できますが、入館には会員証が必要であり、その発行には自分の住所が証明できるもの(免許証など)が必要です。お忘れなく。
でも、週末にある千葉のGPT名古屋には行きますよー。
以下MTGには関係ない話。
国立国会図書館内の食堂のつけ麺が美味しくてびびった(500円)。
よく見るとこのつけ麺は月曜日は仕込の為販売していないとの事。気合入ってるなー。
国立国会図書館は日本から出版されたほぼすべての本と雑誌があり、私などは近くで用事があれば暇つぶしを兼ねて「ゲームぎゃざ」や「デュエリストジャパン」、「マジックデッキ100」などを読んでいる。
興味のある人は是非一度お試しあれ。
ちなみにラーメンは残念です。
※18才以上であれば入館できますが、入館には会員証が必要であり、その発行には自分の住所が証明できるもの(免許証など)が必要です。お忘れなく。